リチャード カメラ好き好き

名古屋のカメラ大好きブロガーがカメラについて綴ってゆきます。

フィルムカメラであそぼう! 1936 Leica II ニッケル Elmar 50mm F3.5【機材レビュー】

Leica

84年も前のカメラが写ることが凄い!

 これは10年ぐらい前に手に入れました。

クラカメブームも去り、デジタルカメラが隆盛を見せ、スマートフォンも普及していない頃、フィルムカメラはこれまでになく激安で買えました。

そんな頃に超手ごろな値段で手に入れたバルナックライカ

僕は、ライカ通という訳でもないので全然知らずに買いましたが、シリアルナンバーから調べると、Leia II 型というタイプの様です。

僕の Leica のシリアルは 204329 1936年製 Leica IIですね。

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引用:ライカを買おう バルナック型ライカ シリアルナンバー

 

1936年は、日本史を見ると 2.26事件が起きた年の様です。

1936年 - Wikipedia

 

このライカは激動の時代を歩んでそうです。

ヨーロッパの戦果とかをその目に焼き付けてきた経験があるかも知れません。

もしくは諜報活動に使われていたり従軍していたりとか。

 

御年84歳のドイツ生まれ。

ヨーロッパ戦場を生き抜いてきたカメラが、晩年は極東の地で味噌煮込みうどんとか撮らされていると思うと面白いですね。

 

いずれにせよ、こんな80年以上前に製造されたカメラが21世紀の現在でも撮って楽しめるというのが奇跡です!

この奇跡の理由は、この規格が現役規格のところです。

カメラ詳しくない人が思い浮かべるフィルムと言っているものは、35mmロールフィルムと呼ばれるものです。

↓ 35mm ロールフィルム とか 135フィルムと呼ばれてます。

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イカを作ったオスカー・バルナックさんは、映画用の35mmフィルムを使って小型のカメラを作るアイデアを思いつきました。

ただ、映画と同じフォーマットサイズにすると画質が当時の主流の中判や大判に比べイマイチだったので、映画の2コマ分をつなげて1コマにし、少しでも大きなフォーマットを得ようと発想されました。

3:2 のアスペクトもこの時作られました。

これはゼロから専用にデザインされ生み出したのではなく、既存の物を転用してうまく作れないかとうアイデアでした。

 

それがいつしか小型写真機の主流となり、ライカフォーマットと呼ばれるこのフォーマットサイズは最もポピュラーな写真用規格になりました。

現在でも、フルサイズ一眼レフ、ミラーレスと呼ばれている写真機のセンサーの大きさはこのライカ判のサイズの事を指します。

 

ありもの使って安く作ろうみたいなスタートだったのに、21世紀になってもまだバリバリ使われていて(しかも主流で)、それを フルサイズ と言ってはラージフォーマット扱いで存在しているのをバルナックさんが見たらさぞかしビックリされる事でしょうね。

 

このニッケルエルマーは祖父がなぜかLica III C と共に持っていたものです。

祖父がカメラ好きだったなんて聞いたことないですけど、なぜか遺品にありました。

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Leica II

レンジファインダーとビューファインダーのお馴染みの構成です。

本機は少し曇ってますけど、まあ見えます。

Leica

シャッタースピードは 1/20 ~ 1/500 です。

スローシャッターはないですけど、これ以下のシャッタースピードって実際使わないし、故障の要因が一つ減って逆にいいですね。

使っていて不足は全くないです。

Leica

 

ニッケル Elmar です。レンズデザインは同じでも映りがまた違うとかなんとか言われてはいます。

バルナックライカの良さはこの手に馴染む形ですね。

いかにもドイツらしいデザインです。

シンプルでいて存在感と塊感がある。

Leica

作例

Kodak GOLD 200 で撮って、カメラのみなみやさんに出しました。

 

ニッケルエルマーのにじみがかなりいい感じです。

芯はかなりシャープなんですよね。

恐れ入りました。

すべてのカットを絞り開放で撮ってます。

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LeicaII

LeicaII

LeicaII

LeicaII

LeicaII

LeicaII

LeicaII

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LeicaII

LeicaII

LeicaII

LeicaII

LeicaII

LeicaII

LeicaII

LeicaII

LeicaII

LeicaII

LeicaII

LeicaII

LeicaII

LeicaII

LeicaII

まとめ

イカフォーマットは奇跡のフォーマット!

100年近く前のカメラとかでも使えてしまうのは規格が生き残っているから。

使えば解る!やっぱLeicaいいわー。

ニッケルElmarのふわふわ優しいにじみを見せながら、パリッとシャープなのは凄い。

ふわふわはクモリの影響かもですけど、、、

 

Rainrootsの店長さんのお話聞いてからレンジファインダー機で遊ぶのがますます楽しくなりました。

ピントや構図にとらわれず、思いのままにシャッターを押す。

ピンぼけしてしまった写真も10年寝かせて見返すと大切な一枚になっていたりする。

 

イカってそういうカメラなんだって今年になってやっとこ理解しました。

そのあたりの話はこちらの記事で!

camera.richardh.work

 

いやー、楽しい楽しい!

バルナックライカはM型と違って、数万円で買えちゃいます。

それでいてしっかりライカしているので、未体験の人は是非買って遊んでみてください。

フィルムカメラに数万円かよと思っちゃいますけど、ライカはそれ自体がアセット(資産)です。

世界中でどこでも換金できちゃいます。

写真が撮れる金の延べ棒買ったと思って一度手に入れてみては?

 

おすすめは円熟の Leica IIIf だといわれますよね。

確かに、Leica IIIf はこのLeicaIIよりも巻き上げ、シャッターフィールとシルキーで洗練されています。