- X-Proや X100シリーズ は写真機の正常進化とは別の文脈にある
- 目測ピントなんて4つしかない
- X-Proシリーズは、撮影行為の思い出を残すカメラ
- 美しさを目で味わうためのOVF
- FUJIFILM X-Pro1 作例
- まとめ
X-Proや X100シリーズ は写真機の正常進化とは別の文脈にある
やっと宿題となっていた、購入したカメラやレンズ達の試し撮りが終了して、今はゆっくりとX-Pro1を楽しんでいる。
このカメラ使ってみると、つくづくレンジファインダーのテイストを楽しむカメラなのだなと実感する。
僕の場合、X-Pro1を通して逆にライカの真の使い方を学んだ気がする。
ライカってたたずまいがかっこいいし、シャッターや巻き上げのフィールが良くて、そういうところが確かにいいけれど、ピントは一眼レフみたいに簡単に合わせられないし、寄れないし、やっぱり一眼レフの方が便利じゃないの?と思っていました。
そもそも、カメラの歴史を、距離目測→レンジファインダー→一眼レフ→ミラーレス と捉えていて、一眼レフはレンジファインダーの進化系みたいな思いがありました。
でもそれは一つの見方に過ぎないなと、このカメラに出会ってからは思っています。
多分去年までの僕なら、X-Pro シリーズやX100シリーズの OVF 、EVF切り替え機構を、面白くはあるけど、結局はEVFでしか撮らないよね、だってピントがわからないし不便、と思っていたでしょうね。
それは、僕がレンジファインダー機をあまり使う人ではなかったのでそういう発想になっていると気づかされ。
つまり、X-ProシリーズやX100シリーズはレンジファインダー機の延長にあり、ミラーレス+レンジファインダーのハイブリッドという意味合いをもたせて設計しているのです。
ピントを合わせるためのレンジファインダーは備えていないものの、レンジファインダーのオマージュとして設計者は意図しているのだと思います。
この文脈を理解しないと、見た目がオシャレでかわいいけど、なんか使いにくいカメラだよねという評価になってしまう気がします。
目測ピントなんて4つしかない
目測ピントでスナップショットするようになって、レンジファインダー機の楽しさの神髄は目測ピントでの撮影なんだなと感じるようになりました。
そして、ピントは基本4つしかないとおもいます。
∞、5m 、3m 、1.5m たったそれだけ。
そして迷ったら絞って5mですね!
そうすれば大体なんとなくピントが合った写真になります。
昔のMFコンパクトカメラは大胆にも、山、人間3人、人間1人の3つのピントしかありません。
それでもちゃんと写真が撮れるのだから、細かいことを言わなけばピントなんてその程度のものなのです。
この手のカメラはガチピンでなんか撮れなくていいんです。
街の空気が写ったらそれでいい。
ファインダーで覗いたとおりの写真が撮れちゃう一眼レフやミラーレス機では心理的にピントを合わせてしまうんですよね。
ライカやX-Proのファインダーはただの窓です。
故に肉眼で観たままの画が目に入ってきます。
目に撮りたい景色が飛び込んできたらすかさずシャッターを押せばいいのです。
そこに心理的なタイムラグは存在しません。
それが、現代までライカが作り続けられ、愛されている理由なのだとこの歳でようやく知りました。
そして五感を頼りに良い写真が撮れてしまったときに、レンジファインダー使いは喜びを感じるのだなと、体験して理解しました。
七工匠 7artisans 35mm F1.2 なら、よりレンジファインダーのテイストを楽しめる
そして、よりレンジファインダーのテイストを楽しむのにお勧めなのが、中国製のMFレンズです。
特に、この7artisans 35mm F1.2 は、距離計も大体正確で、XマウントのネイティブMFレンズとして楽しむことができます。
絞り解放と、絞った時と出てくる画が全然違うし、フレアとかが容易にでるのでオールドレンズのテイストも楽しむことができます。
X-Proシリーズは、撮影行為の思い出を残すカメラ
このカメラで撮った写真、ピンボケや手振れはそれもまた味わいであり、思い出であり、楽しさなのです。
X-Pro3 が発売されたとき、お店で触りましたが、こんな手振れ補正もない、凄いAFを備えている訳でもないカメラがなんでこんなに高価なの?意味わからないと思ってました。
FUJIFILMは高性能路線で、X-T4というカメラを用意しています。
こちらはあくまでカメラとしての性能を突きつめたカメラです。
ピント精度が、AF速度がと、綺麗な写真を撮ることを追求したユーザーに向けた商品です。
同じ評価軸でX-ProやX100シリーズを評価すると、性能の劣ったカメラという評価になりがちです。
美しさを目で味わうためのOVF
今年はOVFを再考する1年になりました。
再考するまで、どっぷりEVF派で、OVFに頑なにこだわるユーザーの事を心のなかでバカにする気持ちすらありました。
露出やホワイトバランス、被写界深度、出来上がる写真をプレビューしながらシャッターが押せるEVFは写真機としての正常進化だよねという思いがありました。
考えを見直すきっかけは、CONTAX 139QUARTZ + Carl Zeiss Planar 50mm F1.4 T* を使ったときです。
何気にファインダーをのぞいた時、肉眼で観るより美しいその世界に感動しました。
そして、夏にはフィルムカメラ専門店の店長さんのお話を聞いて、レンジファインダーのすばらしさに目覚めてしまいました。
Nikon F4 、Nikon D4 、FUJIFILM X-Pro1 とOVF機を立て続けに購入。
これまでカメラは 性能 / 価格 のコスパで選ぶ傾向がありましたが、感性で選ぶという楽しみ方を覚えた年になりました。
そういえばフィルムカメラを再開した年でもありましたね。
カメラ道楽はかれこれ十数年になりますけど、時の経過とともに考え方も変わるもんですね。
FUJIFILM X-Pro1 作例
作例の殆どは目測ピントで撮ってます。
レンズはすべて 7artisans 35mm F1.2
まとめ
FUJIFILM X-Pro1 は根強いファンがいるので、中古価格も安定してますね。
もう何年も今の価格から落ちないので、売る時も買った値段で売れそうです。
遊べる資産として手に入れてみるのも悪くないと思います。
第一世代のFUJIFILMは、レスポンスが遅かったり、AFがもたついたりしますが、MFレンズをつけて撮ればネガティブな部分が結構薄まって使えます。
楽しいカメラなので機会あれば是非手に入れてみてください。
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