- Nikon P340のスペックをおさらい
- 1/1.7インチセンサー、侮るなかれ!
- 小柄なボディに詰まった魅力
- もちろん、弱点も…
- RAW現像とAIノイズ除去で弱点克服!
- これからのカメラの未来、そして気になるあのカメラ
- 作例
最近、Insta360 Ace Pro2の1/1.3インチセンサーが叩き出す高画質に感銘を受け、「1/1.7インチくらいのセンサーでも、案外いけるんじゃないか?」という思いがふつふつと湧いてきました。そんな時、ふと思い出したのが、家の奥底に眠っていたNikon P340です。
長らくお蔵入りしていた理由は、JPG画質の色がどうしても好きになれず、使う気になれなかったから。しかし、「RAWファイルを現像したら、実はすごいポテンシャルを秘めているのでは?」という疑問が頭をよぎり、実際に使ってみることにしました。並のスマートフォンよりは大型のイメージセンサーを搭載しているので、期待が高まります。
Nikon P340のスペックをおさらい
まずは、Nikon P340の主要スペックを見てみましょう。
- イメージセンサー: 1/1.7型 CMOSセンサー
- 有効画素数: 1219万画素
- レンズ: 光学5倍ズームNIKKORレンズ
- ISO感度: ISO 80~6400(拡張ISO 12800)
- 液晶モニター: 3型TFT液晶(約92万ドット)
- 記録媒体: SD/SDHC/SDXCメモリーカード
- サイズ(幅x高さx奥行き): 約103.0 x 58.3 x 32.0 mm
- 質量: 約194g(バッテリー、SDカード含む)
この1/1.7インチセンサーが、一体どれほどの力を見せてくれるのか。その実力は…
1/1.7インチセンサー、侮るなかれ!
実際にP340でRAW撮影し、現像してみた結果、「こいつ、なかなかやるじゃないか!」というのが正直な感想です。
さすがにAPS-Cのような圧倒的なダイナミックレンジとまではいきませんが、想像以上に粘りがあり、白飛びや黒つぶれも思ったより抑えられます。そして、驚いたのが色の再現性です。JPGではどうしようもなかった色が、RAW現像することで息を吹き返したかのように美しく表現できます。
小柄なボディに詰まった魅力
P340の魅力は画質だけではありません。
- NIKKORレンズが秀逸: 35mm換算24mm-120mmの5倍ズームNIKKORレンズが実に素晴らしいです。広角から望遠までカバーでき、よく寄れてシャープな描写を見せてくれます。
- 洗練されたデザイン: 直線基調のボディデザインは、まるでドイツデザインのようでかっこいいですね。
- 軽量・コンパクト: ポケットにすっぽり収まる軽量ボディは、持ち運びにも最適です。ストロボ内蔵で、いざという時にも役立ちます。
- 驚異のマクロ性能: マクロモードにすると、本当に被写体にめちゃくちゃ寄れるので、普段見慣れない世界を切り取ることができます。
もちろん、弱点も…
褒めちぎってばかりもいられないので、正直な欠点も挙げておきましょう。
- AFが遅い・不安定: オートフォーカスは正直遅く、ピントを外しがちです。ここぞという瞬間を逃してしまうことも。
- 起動がやや遅い: 電源を入れてから撮影可能になるまで、少し待たされます。
- 暗所性能の限界: やはりセンサーサイズが小さい分、暗所での撮影は苦手です。デフォルト設定だと、ISO感度を上げずにシャッタースピードを極端に落としてしまうため、手ブレしやすくなります。
RAW現像とAIノイズ除去で弱点克服!
before 猫の毛の部分や暗所がカラーノイズまみれ。全体にザラザラ。
フワッフワの毛がちゃんと再現されているし、色も自然でバッチリ!
しかし、これらの弱点もRAW現像を前提とすることで、かなり改善されます。特に、高感度画質の弱さは、LightroomなどのAIノイズ除去機能を使えば、めちゃくちゃクリーンな画質が得られることに感動しました。最新技術によって、これまでのカメラの弱点が克服できるのは、本当に素晴らしいですね。
これからのカメラの未来、そして気になるあのカメラ
今回のP340との再会で、RAW現像の重要性と、最新のAI技術がカメラの可能性をどれだけ広げるかを実感しました。これからAIでの画像補正がさらに進化すれば、大きいセンサーと小さいセンサーの画質の差は、ますますなくなっていくのかもしれません。
そして、この1/1.7インチセンサーの実力を目の当たりにして、同じようなセンサーを搭載したGR Digitalシリーズが俄然気になり始めています。コンパクトながら高い描写力を持つカメラは、まだまだ奥が深そうです。
作例
いかがでしたでしょうか?もし、Nikon P340を昔持っていて、JPG画質で諦めていた方がいらっしゃれば、ぜひ一度RAWで撮影して現像してみてください。きっと、その秘められた実力に驚くはずです。
あなたのお家にも、思わぬ名機が眠っているかもしれませんね!